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読書の梅雨


 僕は基本的に読書が苦手です。でも読まなきゃなって思って無理やり
読んでいたら、読みかけの本がない状況に耐えられなくなってしまっています。
 これはとてもいい感じ。なんとかこの読書生活を続けたいと思います。
 今読んでいるのは 意中の建築 上・下 中村好文(著)
 中村さんが気になる世界の建築を訪ね歩いたレポートなんですが、
中村さんの鋭い観察力と着眼点、情景が目に浮かんでくる文章表現は
素晴らしいものがあります。
 味のあるかわいいイラストいっぱいで、絵本を読んでいる感じで
彼の世界に引き込まれ、僕もその建築を見たい!って思わせてくれます。
 難しい建築用語はほとんど使ってませんし、建築の専門知識がなくても
十分に楽しめる内容です。
 意中の建築は、かなりコアな建築を巡っているので、住宅巡礼の方が
より読みやすいかも。

ガウディの伝言


 ガウディの伝言 外尾 悦郎 (著) を読みました。
まずはバルセロナに行く前に読んでおくべきだったと後悔。
 外尾氏しか知らないようなガウディのエピソードや
サグラダ・ファミリアの彫刻秘話が満載で、とても興味深い内容でした。
 多くの人が一番疑問に思うのはガウディ亡き後、
どうやって建築を進めているかって事だと思います。
 スペインの内戦で図面や模型は、ほとんど焼けて残っていません。
尚更、疑問に思いますが、ガウディの生前に唯一完成していた
生誕の門とロザリオの間に全てのヒントが隠されているのです。
 
 グニャグニャした彫刻のような建築は、決して適当に作られているのではなく、
全てある法則に基づいて決定されています。
 高さや幅、柱の太さや間隔などは全て75cm or 7.5mの整数倍になっています。
75cmというのは成人の歩幅からきています。
 細かな彫刻に関しては職人達に任せられる訳ですが、
デザインと構造、機能を同時に考えるガウディならこうするだろうと
考え抜いた上で決められていきます。その過程や根拠なども実に興味深い。
 一般的には奇妙な形の教会だなって思われているサグラダ・ファミリアですが、
(僕もそう思ってましたけど)この奥深さはハンパないです。

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アースオーガー


 杭打ちが完了しました。
 設計では「表層改良」と言って、現況地盤にセメントを混ぜて固めるといった
地盤改良方法だったのですが、現況の黒土は酸性が強くセメントが固まらない事が
分かった為「鋼管杭」に変更となりました。
 以前行った地盤調査のデータをふまえ、建物の重さから杭の本数を
割り出し、基礎下に均等に割り振ります。
 専門家とも協議して、今回は34本の杭を打設しました。
 写真の「アースオーガー」という重機で、グリグリ地盤にねじ込んでいきます。
直訳すると「地球穴あけ機」です。地味な作業ですが、スケールはでかい。

いよいよ着工です。



 現場に重機が入り、いよいよ工事が始まりました。
 まずは基礎底まで掘って整地です。残土は南側の庭に入れて、
もともとあった畑土をかぶせました。
 土は入れるのも捨てるのもお金がかかります。
できるだけ土は敷地内で処理する事も、コストを下げる為に大切な事です。
 全体に5cm土をすき取るだけでも、トラック何杯分かになりますからね。
設計GLの設定はコストに大きく影響してきます。
 それからクライアントにも来てもらって、建物位置の確認をしてもらいました。
基本的に図面通りの位置で問題はありませんでした。
 明日は定例&杭の打設です。

キッズ イームズ アームシェル


 今日は先輩達が子供のお祝いを持って、事務所に遊びに来てくれました。
 図々しくもリクエストさせてもらった、キッズ用のイームズ・アームシェルを
いただきました。めちゃめちゃカワイイ!
 通常の2/3のサイズで、シェルはFRPでできており、なかなか精巧な造りです。
 これに座れるのはまだまだ先ですが、小さな頃からいい物に囲まれて
過ごさせたいなと思っています。

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